前職では「在宅勤務制度」があり、就業規則で「育児介護等で利用可能」と明記されていた。しかし、「工場との公平性を理由に、業務上利用可能な部署でも利用ができなかった」という。
「つわりが重く、医師の指示に基づき母性健康管理指導事項連絡カードを提出して在宅勤務を希望した社員がいたが、受け入れられなかった」
医師の指導も虚しく、人事や総務などの管理部門に相談しても、「現場に任せている」と言われ、サポート体制は機能していなかった。女性はこう指摘する。
「女性採用の拡大には積極的だったが、出産・育児を経て働き続ける女性をどう支援するかという視点は乏しかった」
「制度やルールそのものよりも、運用の一貫性に疑問を感じました」
また、女性が気になる点は別のポイントにもあった。
「『公平性』を理由に柔軟な働き方や個別対応を認めない一方で、実際には業務上必要と判断された一部管理職のみ裏で例外的な対応が行われており、制度やルールそのものよりも、運用の一貫性に疑問を感じました」
つまり使える人と使えない人の基準が曖昧で、納得できるシステムではなかったのだ。
育児中の対応に不満を持っていた女性だが、将来的に介護や自分自身の病気で制約ができた時にも、「このように一律制限される可能性が高い」と感じ、転職を決意したそう。
「結果的に、個々の事情に関わらず柔軟な働き方ができる会社に転職でき、ついでに年収も上がったので良かったです」
表面的なスローガンを掲げるだけで実態が伴っていない企業は、こうして人材が離れていくことになるのだろう。
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