データサイエンティストの悲劇「データがない」→「お前プロだろ?何とかしろ」
「お前はプロだろ? 何とかしろ」あるデータサイエンティストが経験した炎上プロジェクト よりNEXT DX LEADER編集部が運営する、YouTubeのオリジナルチャンネル。今回は、キャリコネニュース読者から寄せられた驚愕のDXエピソードを2つ紹介しています。ひとつめのエピソードは、データサイエンス職として働く30代男性から寄せられたものです。
某データ分析関連プロジェクトに参加して、ビックリしたことは「データがない」ことでした。データがないのに「データを分析しろ」って、何を言っているのかと頭を抱えました。「いや、無理ですよ」と突っぱねたのですが、最初に言われたのは「お前はプロだろう。なんとかしろよ」。いや、できませんよ。だってデータがないのですから。仕方ないので、代わりにデータを収集する基盤を提案し、データが集まるまで待ちました……。
小山 これ、嘘でしょって思われるかもしれないんですけど、実はDX関連のいろんな現場で割とよく聞く話なんです。もちろん、データが全くないわけではなくて、分析がしたいときにそれに足る情報がない状態をひとことで言うと「データがない」になっちゃうんですけども、そういうことは本当によくあるんです。
お客さんが、例えばECで何か注文が入ったときに、それがアプリから来たのか、それともウェブから来たのかを集計分析しろと言われても、「どこから来たのか」のフラグを持ってなければ、どっちから来たか分からないので、「結果として買ってくれた、ということしか分かりません」ということになる。
林 もし社内に一部のデータしかなければ、そこに気象データや地理データ、人口データといった「オープンデータ」を混ぜて掛け合わせて、これだけの分析ができる、とアピールすると「そこまでできるんだったら、もう少し社内のデータを集めようじゃないか」ということになりやすい。アウトプットを見せることで、社内を説得していくということも必要かなと思ってます。
小山 「データがない」となると集めなきゃならなくなるが、その前に「何を目的にどういうものを集めていったらいいか」という議論をせざるを得ないんですね。「こういうことができる」ということを見せると、「もっとこういうことをやりたい」というのがどんどん出てくる。これがデータサイエンティストの仕事かと言われると微妙なところなんですが、そういうアプローチが必要になってきてしまう。
ふたつめのエピソードは、大手ゼネコンで働く20代男性からの投稿。出演者のコメントは動画をご覧ください。
自社独自のアプリを開発したが、朝礼や打ち合わせで不具合やタイムラグが頻発して、結果的に余計な仕事が増えた。使い方の研修すらなく、人材の定着率を余計に悪くさせている。ゼネコン業界はアナログなやり方の方が向いている…。
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