「かくまってほしい」早朝5時、ベランダから窓をたたく音… 彼氏に追い詰められた女性を救った男性、修羅場を語る | キャリコネニュース
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「かくまってほしい」早朝5時、ベランダから窓をたたく音… 彼氏に追い詰められた女性を救った男性、修羅場を語る

画像はイメージ

集合住宅では、隣人がどんな人か分からない。トラブルは騒音やゴミ出しなどが一般的だが、まれに命の危険を感じるような衝撃的な事件に巻き込まれることもあるようだ。

都内在住の近藤さん(仮名、40代男性)は20代の頃、足立区のアパートに住んでいた。周辺相場より安く日当たりの良い優良物件だった。しかし、そこでの生活は「とにかく変わった住人が多かった」と振り返る。

ある春先の早朝、近藤さんの部屋の窓を叩く音がした。

「窓を開けてみると、はじめて会う隣の部屋の女性が怯えながらそこにいました」

そこから警察沙汰に展開。今でも忘れられない衝撃事件について、近藤さんに詳しく聞いた。(文:篠原みつき)

「かくまってほしい」パジャマ姿で3階のベランダを渡ってきた女性

事件が起きたのは2007年頃の3月。まだ夜が明けきらない午前5時過ぎのことだった。

3階にある近藤さんの部屋の窓を叩く音がし、不審に思って開けると、そこには隣室の住人である女性が立っていた。彼女はパジャマ姿の裸足で、寒さと恐怖に激しく震えていたという。

「彼女の話では、同じバイト先の元カレと別れたのに、彼が鍵を返してくれないのだと。一晩中別れ話をしていたが、怖くなってベランダに逃げたら鍵を閉められてしまった。それで、3階のベランダの柵を伝って私の部屋まで逃げてきたそうです」

隣室との間には仕切りのパーテーションがあったが、女性は必死の思いでベランダを伝い移動してきた。「つかまれるのはパーテーションだけなので結構怖かったと思います」と近藤さんが語るように、一歩間違えれば転落しかねない状況だった。それほどまでに彼女は追い詰められていたのだ。

近藤さんはとりあえず女性を部屋に入れ、携帯電話を貸して彼女の実家に連絡をさせた。しかし、恐怖はまだ終わらなかった。

ドア越しに元カレの叫び声「自分で警察を呼んだから、ドアを開けて顔を見せて」

女性が母親と連絡を取っている最中、今度は近藤さんの部屋の玄関ドアを激しくノックする音が響いた。追ってきた元カレが、彼女が隣の部屋に逃げ込んだことに気づいたのだ。

「『彼女と話をしたいから部屋に入れてほしい』『中にいるのはわかっている』『もう一度話をしたい』などとドアの前で大声をあげていました。1DKの部屋の奥まで届くような叫び方です。こっちも怖いのでドアを開けるわけありません」

ドア越しに拒否を続けていると、元カレは次第にトーンダウンし、信じがたいことを口にし始めた。

「『自分が悪かった。いま自分で警察を呼んだから、オレは警察に行くよ。だからドアを開けて顔を見せてほしい』と言い出したんです。警察を呼んだなんて信じられなかったのでドアは開けずにいましたが、数分後に本当に警察官が来て連行されていきました」

さらに、連絡を受けた女性の母親もほぼ同時に到着。女性は、「怖いから自分の部屋に戻りたくない」と怯えていたが、現場検証の立ち合いのために一度自室へ戻り、その後、実家へと帰っていった。

「おかしな目に遭ったのはあのアパートだけ」

事件から数日後、女性は菓子折りを持って謝罪に訪れた。「また同じことがあると怖いから」と、一週間もしないうちに彼女は実家へと引っ越していった。

「元カレは彼女の部屋に転がり込んでいただけだったので、そのままいなくなりました。私も特に仕事や生活への支障はありませんでしたが、会社でこの話をしても誰も信じてくれませんでしたね」

近藤さんはこのアパートで他にも、異様な騒音を出す住人に悩まされたり、駐輪場の自転車が盗まれ遅刻したりした。退去時には前の住人が残したブラインドの撤去費用を請求されたり、備え付けのエアコンの撤去費用として敷金を全額没収されたりと、散々な目に遭ったという。

「人生でこんなにおかしい目に遭ったのは、後にも先にもあのアパートだけでした。今は実家をリフォームして住んでいますが、もし次に住むなら、何かあったときにすぐ動ける賃貸か、戸建ての方が無難かなと考えています」

トラブルは予期せぬ場所からやってくる。近藤さんの体験は、集合住宅に住む以上、誰にでも起こりうる「隣人のリスク」を物語っている。

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