世の中にはパチンコがやめられず、どんどん深みにハマっていく人もいる。キャリコネニュース読者からも「パチンコに月10万円以上は使っています。借金生活から抜け出せません」(30代男性/正社員/年収350万円)といった声が後を絶たない。ただ一方で、
「学生時代にパチスロを数回経験。少し勝ったがすぐに飽きた。店内の爆音と煙草がダメだった」(50代男性/IT・通信系/年収700万円)
「昔、パチンコにハマって負けが多くなり、友達から借金するようになった。でもそこで友達に『やめろ』と言われて、すんなりとやめられた」(40代女性/パート・アルバイト/年収250万円)
という投稿も少なくなかった。50代男性も紆余曲折の末、今では無事にパチンコ生活を卒業できたと語れる少数派の1人だ。(文:鹿賀大資)
「あの体が震えるほどの快感が中毒になっていたんだと思います」
「年収600万円の正社員です」という男性は、かつてパチンコとスロットを35年以上も続けていた過去を持つ。使った金額について「トータルで1500~2000万円くらいは負けていると思います」と明かし、当時の心境を振り返る。
「1日で15~40万円以上も大勝ちすると、その時の興奮状態が変に記憶として残ってしまうのです。負けが込んでいても、それが瞬時に、かつ鮮明に蘇る感じで。もちろん、やめたいと思ったこともありました。でも大負けして損をしたからではなく、何か漠然と『自分には生きる喜びが皆無だな』という虚しさからです」
そんな思いをしても、結局はパチンコ生活を断ち切れなかったという男性。「時に忘れては、やめるやめないの繰り返しを何度も続ける始末。あの体が震えるほどの快感が中毒になっていたんだと思います」と説明する。そんな男性にも転機が訪れた。それは意外にも新型コロナの影響だったという。
「親を死なせてしまうかもしれない」コロナが不安でパチンコから足が遠のく
「『打ちに行って感染したら死ぬかもしれない、それに自分が親にうつして死なせてしまうかもしれない』。そう思ったら、行きたくても行けませんでしたね……。でも『ちょっとくらいなら』とか、『また終息したらいくらでも遊べる』とか、『いつかはパチンコをやめたい』といった色んな気持ちが交差していくうちに、いつの間にか中毒が消えてなくなりました」
ただ、その決意にいたったのは、前回の虚しさからではなく「パチンコで使った金と時間の浪費」を考えた上でのことだったという。それ以来「パチンコのことは頭に出てこなくなりました」と述べつつ、
「この時期だったからこそ、考える時間が作れてやめられたのかなと思います。今は仕事を大事にし、趣味もできて人生をやり直しています。早くコロナの終息を願うと共に、これからの人生を大切にして行こうと考えています」
とコメントしている。
※キャリコネニュースでは引き続き「パチンコなどギャンブルがやめられない人」や「テレワークで快適なこと・つらいこと」などのアンケートを実施しています。
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