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好景気に沸いた時代には、今では考えられないようなお金の使い方をする会社があったようだ。
神奈川県の70代男性がかつて在籍していた会社は、当時かなり羽振りがよかった。主力商品の市場シェアは75%を超え、「付加価値が非常に高く作ればもうかる」という無双状態。しかし、その内部はかなり「浮世離れ」していたようだ。(文:篠原みつき)
「社長はちょっとヨーロッパへと言って、1か月も帰ってきません」
儲かっているからと、その使い道はかなり乱暴だった。男性は商品開発を担当していた当時をこう振り返る。
「24歳くらいからテーマを持ち好きなように実験を繰り返し、けっこうな金額を使っていました。先輩役員の実験・社長の指示の実験等も行い金がかかっていました」
「社長は家には帰らず高輪プリンスにほとんど泊まっているし、ちょっとヨーロッパへと言って、1か月も帰ってきません」
そのほか、専務は「アメリカ視察」と言って1か月出張。先輩はアラブ方面に協力会社を引き連れて出かけ、もう一人の先輩は台湾視察をしていたという。
売上もすごかったのだろうが、経費の垂れ流し方も半端ではない。そんな社風は、一般社員の福利厚生にも反映されていた。
自腹1000円が4000円に化ける「バグった積立制度」
一般社員向けに「社友会」での還元があったと明かすが、その積み立てルールが凄まじい。
「給料で1000円出資すると会社が1000円出資、2000円/人になります。このお金を使うとき2000円が4000円/人として使うことができ、3000円が会社の持ち出しとなっていました」
社員が1000円払うだけで、会社が3000円を上乗せしてくれる。結果として「自腹1000円で4000円分遊べる」という還元率300%の仕組みだ。これを使えば2年に1回、台湾やシンガポールへの海外旅行も余裕で行けたという。さらに、
「残業の夕飯はレストランで食べて領収書を経理に出すと全額戻ります。忘年会や新年会など社員が集まる飲み会は、会社主催となって、負担なし」
まるで打ち出の小槌でも持っているかのような盤石ぶり。だが、そんな「天国」はあまりにも唐突に崩壊する。
「倒産するかもしれないが、『結婚しますか』」
男性が27歳になり、結婚を考え始めた矢先のことだ。
「倒産するかもしれないが、『結婚しますか』となり、結婚が決まったと同時に倒産しました」
すでに予感はあったようだが、人生の門出と会社の終焉が重なるという、笑えない展開である。その後1年半ほどは会社更生法の下で働くことになったが、環境は大きく変わったようだ。
「倒産翌日から黒字(遊ばない会社になりました)。良い経験でした」
要するに、役員たちが「豪遊」をやめた途端に利益が出るようになったということだ。その後、会社は中小企業の納税番付に載るほどの大復活を遂げた。男性はその後、転職し大手メーカーでトナー製品開発に携わるなど、エンジニアとして活躍したようだ。
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