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面接で「手が震えて字が書けないとかない?」「電卓って使えますか?」散々年寄り扱いされた男性が面接官を見返した話

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生涯現役社会と言われるが、いざ働こうにも働く場所がない、面接で年齢を理由に能力を見くびられた、という声も聞く。鳥取県の60代前半男性(その他/個人事業主/年収250万円)は、地域の観光施設の入場受付係の採用面接に臨んだ際に、面接官から、

「手が震えて字が書けないとかってないですか?」
「電卓って使えますか?」
「受付でお金の計算しないといけないんですけど、計算大丈夫ですか?」

などと失礼な質問ばかりされたうえ、不採用となったそうだ。観光施設の別部門の面接も受けたが、そこでも「体力的なことや現場の主任が若い女性だが大丈夫か?」と聞かれ不採用になり、腹立たしい思いをしたという。ところが、このあと男性がスカッとする出来事が訪れた。編集部は男性に取材を申し込み、話を聞いた。(文:福岡ちはや)

年寄り扱いしてきた面接官もあまり若くなかった

男性が観光施設の面接を受けたのは2020年で、当時58歳だった。面接をこのように振り返った。

「面接官から飛び出した言葉に驚きを隠せませんでした。それに職務経歴書を見れば、私が普通にパソコン使い、それなりに複雑な業務もこなしてきていることは分かるだろうにと。介護職員、保育関係職員、接骨院スタッフ、団体職員として働いた経験がありますからね。腹は立ちましたが、まあ年齢的に心配なのだろうか…と考えて、『普通に書けます』とか『大丈夫です』と素直に質問に答えました」

男性の言うように、職歴を見れば字を書く、電卓を使う、お金の計算をするといった業務を難なくこなせるだろうことは容易に想像できる。一体どのような面接官だったのかと聞くと、

「2回とも面接官は3人。人事責任者以外は1回目と2回目で顔ぶれが違いましたけど、みなさん40、50代の男性でした」

と教えてくれた。当時58歳の男性を年寄り扱いしてきた割には、面接官もあまり若いとは言えない世代だったようだ。

ちなみに給与は、男性が求人広告を確認したところ現在は「時給900円~」なのだそうで、この給与から仕事の難易度が極端に高いとは考えにくい。もし採用されていれば男性は十分に職場に貢献できたはずだ。

「そもそも応募したのは、働いている方々が来園者に対して笑顔で察しているのを見て、自分も来園者へのサービスを通じて施設が発展する力になれればと思っていたのですが……」

と、残念そうに語った。

その後ケーブルテレビに採用され、観光施設に撮影で訪れたら…

観光施設の2回の面接のあと、モヤモヤとしたものを感じたまま次に男性が面接を受けたのは、町のケーブルテレビ会社だった。ダメ元で受けたそうだが結果は採用。産休要員での採用だったので現在は退職していると前置きした男性は、

「入社早々、カメラ片手に背景用の風景撮影に出たり、編集機の操作を習って編集の練習をしたり、地域のラジオ体操の取材と編集作業をしたり、目の回るような日々でした」

と振り返った。

そんなある日、2回の面接で不採用となった観光施設に風景撮影の仕事で訪れることになった。そこで面接官の一人とばったり再会した男性。その面接官は男性を覚えていたようで、顔を見るなり「あっ、どうも」と言ってきた。そこで男性は、

「その節はどうも。〇〇テレビに採用になりまして、覚えることが多くて大変ですわ」

と返したら、相手は気まずそうな顔をしていたという。男性はスカッとしたに違いない。

「私の年齢を考えてまともな仕事なんてできないだろうと思われたのかもしれないが、面接を受けに来ている人も、そこを離れれば客となる場合もあるという想像力もない上司のもとで働かなくてよかったと思っています」

採用面接の件は残念だったが、男性は「施設自体は大変気に入っていますので、年会員になって月に何回か訪れています」と言う。

「この施設で働いている方々は大変気持ち良く接してくださいますし、自然に包まれた素敵な場所ですので、できればこれからも発展していってほしいと望んでいます」

どうやら観光施設は、惜しい人材を逃してしまったようだ。

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